四国八十八ヶ所札所
巡拝
第10番札所得度山切幡寺
ご本尊:千手観音菩薩
<ご真言>
おん ばざらたらま きりく そわか
<御詠歌>
欲心を ただ一筋に切幡寺
後の世までの障りとぞなる
<弘法大師・ご真言>
南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛
得度山切幡寺(とくどざんきりはたじ)とは
切幡寺は、山の中腹にあり山麓から本堂までの約800mは大変な参道で、山門をくぐると、
石段が女厄坂・男厄坂と,計三百三十段ほあり、昇りつめたところに本堂があります。
弘仁年間(810〜824)に、この地に訪れた弘法大師さまが、布が傷み縫うための布を求めて
民家に立ち寄り、家の娘に繕いの布を求めると、今織りかけの布を惜しげもなく切り裂い
て弘法大師さまに差し出しました。
弘法大師さまは、このお礼に娘の願いを聞いて千手観音菩薩を刻み娘を得度させたところ
娘は即身成仏して観世音菩薩に化身したということです。
そこで弘法大師さまは、この地に堂宇を建立し、得度山切幡寺とされました。
本堂には、ご本尊の千手観音菩薩のほかに機織り娘が即身成仏した観世音菩薩(秘仏)が
安置されており本堂の傍らには織物を手にした「はたきり観音」も建てられております。
重要文化財の大塔は、元は大阪の住吉大社神宮寺に建てられていた唐で明治の神仏分離で
取壊れそうになり、ここに移されたようです。
此の塔は、慶長12年(1607)豊臣秀頼が徳川家康の勧めにより、豊臣秀吉の菩提を弔うため
建立した歴史的建造物です。