随筆 自然のままに
「水神さま」
小さな森の水神さま、温かくて、美しく楽しい水神さま。
十年余の前にあるお坊さまが「あなたの近くに小さな森があり水神様がいらっしゃいます。そこの水神様に毎日お参りなさい」と申されました。
確かに近くの小さな森の中に水神様がいらっしゃいます。
栴檀、銀杏のこの木々に沢山の実がなるこの森の中の片隅に、水神様がいらっしゃいます。
町の管理下にあるこの水神様には、月初めと十五日に皆様が線香、ローソク、御神酒、塩をお供えされます。
また年に一度のお祭りには、町の人たちが集まって注連縄を作りお接待があり、その後子供たちの相撲があり、それは大変賑やかなお祭りだそうです。
私の膝から離れようとしない孫と伴に、導かれるがごとく毎日水神様のお参りが始まりました。
孫を背に、大きなヤカンに水を入れ、水神様、水神さまと心でお唱えしながらの日参りでございます。
我が孫を お守り戴く水神さま
この世の稔り心新たなり
この世の稔り心新たなり
合掌
著者:さえの