日本の神さま

風景

「村祭り」

私たちは、近くの鎮守の神さまに、秋の五穀豊穣の感謝の大祭を毎年心をときめかして
準備を致します。

                                                 何時もは子供らの遊びと化した拝殿も、、綺麗に掃き清められ、拝殿の中央には真新しい
 神籬(ひもろぎ)が飾られており、四方柱には榊(さかき)さらに注連縄(しめなわ)が
 張り巡らされ、参道には、神さまのお力を表しているかのように、真に大きな昇り旗が
 はためいており、神さまのお出ましの準備が整えられます。
 一年に一度のこの大祭のために着飾った氏子婦人部の皆様が神さまにお供えする御神酒、
 神饌(しんせん)をお盆に載せ、列をなして厳かに歩く氏子に神さまは、微笑んでおられ
 るように思わせられます。

神事が終わり神さまにお供えした物を、神さまと共に戴く儀式がございます。
 これを直会(なおらい)といいます。
 直会は祭りに参列した人々が、神さまからのお恵みを分かち合って戴く事により、心が
 一つに 結ばれると云う重要な意味があります。
 ばらばらの物を一つに結ばせるという神さまの、特別のお計らいと思わせて戴くので
 ございます。

風景

 一連の祭礼が終われば一転して大宴会が始まります。
 それも本格的な予行演習なしの何時もの年季の入った大酒飲み大会が始まります。
 歌あり踊りあり、笑い焦げる人々、また既に出来上がったであろう老若男女の氏子さん
 たちは、お互いに話していることが分かったようで分らない状態でありながら、偶には
 返事をしつつ、仕舞には酔いつぶれて、あちらでごろりこちらでごろりの村の大祭の終焉
 にございます。
神さまは、見事に安らぎの場所を村人にお与えになられておられます。

礼 拝

福 江